フラメンコのトリビア◇心理的効果
【フラメンコ曲】
☆セビジャーナス☆
スペイン南部セビリアで生まれた曲。
ドン・キホーテで有名なラ・マンチャ地方の「セギディージャ」が南部に伝わって、フラメンコ化した音楽とされます。
スペイン南部の春祭りフェリアやロシオ巡礼祭の途次で、華やかに踊られるペアダンス。男女ペアまたは女性同士のペアで踊ります。
日本のフラメンコアーティストの一部には「セビジャーナスはフラメンコではない」と否定する向きもありますが、身体の使い方や手指の動かし方、そして衣装を見てフラメンコでないというのは無理があります。事実、スペインでは「アフラメンカド=フラメンコ化した曲」とされ、フラメンコに分類されます。
◇リズムパターン:3拍子6拍が1コンパス※コンパスはフラメンコ用語で音楽上の一単位。演奏・歌唱・舞踊はすべてコンパスにのっとって演じられます。
◇キー:長調、短調、スパニッシュスケール(フリギア)など、様々な調で演奏されます。
☆タンゴ☆
スペイン南部カディスで生まれた曲。
2拍子であること以外に「コンチネンタルタンゴ」や「アルゼンチンタンゴ」とは共通性を持たないフラメンコのタンゴ。
本場ではホームパーティーなどでも気軽に歌い踊られます。ショーステージでは「フェステーラ」や「ルンベーラ」と呼ばれるアーティストが歌と踊りのパフォーマンスを魅せてくれます。
日本人にもとっつきやすいリズムで人気があり、ダンサフラメンカでは入門者にはこの曲をはじめに教えます。
◇リズムパターン:4拍子8拍が1コンパス
◇キー:基本はスパニッシュスケールでラが主音です。
☆ソレア・ポル・ブレリアス☆
スペイン音階の人気曲。
言葉の意味は「ブレリアス風ソレア」であり、フラメンコらしい、あるいはジプシーらしい曲調です。
本来、ソレア、ブレリアスという独立した曲の良いところがうまく組み合わさった3拍子の力強い曲です。
◇リズムパターン:12拍1コンパス
◇キー:長調。特にラを主音として演奏されます。
※ブレリアス・ポル・ソレア(ブレリアス風ソレア)と呼ばれることもあります。
※同系統の曲種としてカンティーニャス、カラコレス、ロメラ、ミラブラ、コルドバ風アレグリアスなどがあります。
☆アレグリアス☆
スペイン南部カディスで生まれた曲。
3拍子の明るく華やかな曲です。言葉の意味は「喜び」であり、喜びを表現したいときに踊ります。
女性舞踊とともに発展した曲で、明るい調子で始まり、途中に暗く転調した「シレンシオ=静寂」と呼ばれるパートが入ります。
そして再び明るく盛り上がっていきます。この構成のためドラマチックな印象を与えることが出来る人気の曲種です。
◇リズムパターン:12拍1コンパス
◇キー:長調。特にミを主音として演奏されます。
※同系統の曲種としてカンティーニャス、カラコレス、ロメラ、ミラブラ、コルドバ風アレグリアスなどがあります。
☆ファンダンゴス デ ウェルバ☆
名前の通り、ウェルバ地方を中心に発展した曲のスタイル。
ファンダンゴというのは3拍子のリズムパターンを指しますが、南ヨーロッパで広がっている民族的な音楽リズムのことです。
このリズムを取り入れた著名なクラシック曲として知られているのが「ボレロ」です。
日本では初級レベルで学ぶことが多い曲です。歌詞の内容はお国自慢的なものが多いですね。
「フラメンコ」というと皆さんはどんな音楽を連想するのでしょうか?
華やかな衣装やカスタネット、フラメンコギターを連想するもののフラメンコ音楽そのものはイメージしにくいかもしれません。
「フラメンコ」というのは実はスペイン南部アンダルシア地方でジプシーを主体として表現される音楽芸能全体を指す呼称です。
フラメンコ音楽という大枠の中にセビジャーナス、タンゴ、アレグリアス、ソレアなどの様々な曲種があります。
あるものは明るく喜びを表現するのに適しているし、あるものは哀愁漂う旋律で悲しみを表現するのに向いています。
日本では伝統的にセビジャーナスやタンゴあるいはルンバという曲種からダンスを習い始めます。
基本の曲種というものが決まっているわけではありませんが、この3つの曲種はダンス初心者が取り組みやすいという特徴があるので、これらの曲種から取り組むことになります。
このページではそんなフラメンコの各曲種を簡単に説明していますので、予備知識として頭の片隅いれておくとフラメンコの理解のキッカケになるかと思います。
フラメンコに興味を持ったあなた。一度読んでみてください。ンコに興味を持ったあなた。ぜひ、読んでみてください。